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Masato Nakamura weblog

ベルカ、吠えないのか?

Posted on | 2月 20, 2009 | No Comments

ベルカ、吠えないのか?

妙にかっこいい小説をご案内。

ベルカ、吠えないのか?

これはどんな本かと問われると、イヌの歴史の本だと思う。
第二次世界大戦は、軍用犬として何万頭ものイヌたちが戦地に赴いた。
そしてイヌたちは、そこで生き残ったイヌたちは、選ばれた精鋭屈指のイヌたちは、
自らの系統を作り、タネをひろげ、時にはまぐわい、時には邂逅しながら、長い歴史を紡いでいく。

物語は、大河のように進んでいく。
一頭のイヌに執着などしない。イヌはときに殺され、ときにたくましく生きていく。
けどイヌの寿命はそう長くはない。本筋の舞台となる現代にたどりつくまでに、何代ものイヌが死んでいく。
けれど、イヌは、血をつなげていく。
第二次世界大戦でも生き延びたイヌたちは、さらなる力をもった血をその身にとりこみながら、つながっていく。

このように、この本はイヌの歴史の本だ。
表題となっているベルカが登場するまで、実はけっこう長い。

なお、ベルカとは、スプートニク5号に乗り、生きたまま宇宙空間を飛行し、帰ってきた歴史的なイヌの名前でもある。
同時に乗っていたイヌはストレルカと呼ばれた。
そしてその少し前には、生命としてはじめて宇宙空間へ出たクドリャフカがいる。
クドリャフカは有名なので知っている方も多いかと思う。
死ぬことを宿命づけられた、帰るあてのない旅に出た彼女のこと。

で、この本、妙にかっこよく、妙に面白いのである。
戦闘シーンがこれまた渋い。文体も独特。個人的に読んで良かった本である。

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